愛国心もサポーター?

8/12/2010
今週の日経ヴェリタスで日本を含む先進国でのデフレ下での金利低下と新興国でのインフレ抑制のための金利上昇をねじれとしてとらえてましたが、その中で、先進国の企業の滞留資金の向かう先が自国の国債だから、金利の低下(債券価格の上昇、ですね)の一因になっている、としていました。

確かに、日本においても、国債の買い手とされるのは金融機関であり、その資金の背景は個人ではなく(というのも、預金と住宅ローン等のローンを相殺すると実はほとんど0だ、とする説があるらしい。家計の金融資産はこの20年、相も変わらず1400兆円もあって世界中のファンドマネジャーが欲しい、と狙っている投資資金になり得る資金なのに。。。)企業が再投資に回さずに滞留させて銀行等に寝かせている資金がそのまま銀行等の規制当局からの厳しい運用規制に基づいて国債を買わされている、という話も聞こえて来るので、それが将来が見えずにコンサバに行こうと思う日本だけに留まらない状況にあるんだ、と思えば、何となく、納得出来る話でもあります。


しかし。
このところの日本円の高騰と絡めたところで面白い話があったので。。。

とある朝、うちの奥さんが言いました。
「国債買おうかなぁ。。。」

え?国民一人当たりの国の債務が 710万円にまで到達して、どうみたってクレジットリスクの評価が甘いんじゃないの?と思う商品を買おうなんて(笑)と、思ったものの話を聞くと、一瞬腑に落ちない一方で何となく納得せざるを得ない理由があることに気づきました。

「えー、この四半期で中国が、あの中国が1.4兆円も国債買ってるんだよー。アメリカだって結構な額の国債を買われて揺さぶられてるんだから、ここで日本人が守りに入らないでどうするのっ!」

ええ、そうです。論理もへったくれもありません。愛国心が彼女を突き進めているのです。
笑える、ものの、確かに笑えない話でもあるのかも知れません。
市場がグローバル化したことで、国債の買い手として誰が来ても構わない、ことになっていますが、今まで超低金利でうまみの無いことから見向きもせず、そのおかげで国内だけで消化され続けてきた日本国債がここに来て夢にまでみた海外投資家に買われた、という事実はきっと政府は喜ぶのでしょうけど
# でも、国民のお金だけで消化されていれば、デフォルトのときに強権発動で踏み倒せるから好ましい、
# と思っているのでは、と私は個人的に斜に見てますが。。。
口うるさい債権者が増えると面倒なのは、会社ならずとも国だって同じ、訳で、すかねぇ(笑)

しかし。。。個人の財布で世界最大の外貨準備預金残高を誇る国に勝負しようなんて。。。
愛国心溢れるアイデアではありますが、確かに買われる前に少しでも先んじて買って買わせないようにする
というのは、まぁ、好ましからざる株主を事前に排除する持ち合いにも似た手法ですのである意味正しいのですがねぇ。。。

でも、あれ?考え直せば、愛国心のある国民一人一人が 700万円ずつ国債を買えば国は守られる、って話?
でも、生存未確認な人も多いからなぁ、懐具合以前の問題で(笑)

なんにせよ個人的には将来に債務を残すのは、1960年や70年代のような成長の見込む事の出来ない時代の子供たちのためにならないので、止めるべきと思うので、残高を減らすべき、と思っていますので、まずは浮動株ならぬ取得される可能性のある発行残高を減らす方向で解決して欲しいなんておもってます。

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