うーむ、かくも理解のないものなのか。。。

お察しの通り現在仕事中なのですが、その仕事でちょっと、といいつつ、この数年ずっと感じていた憤りを感じたので。。。

実は今、とあるファンドの運用報告書のコメンタリー(運用概況)というものを書いております。以前から BRICs のそれとか書いているので、まぁ、書きたくないものの書けない話ではないのですが、今年から、将来に対する見通しについても書いてくれ、ということが弁護士の間で業界基準として定められた、という追加の依頼が来たのです。

読者の皆さんはご存知の通り、著者は外国投信の組成や期中管理のお手伝いをする会社を運営している訳ですが、といっても、外国投信のうち、いわゆるストラクチャー商品に入る、自分では運用せずに投資する債券や株式をもち続けることそれらのリターンをそのまま投資家の方にお届けする、というパッシブ運用に当てはまる商品のみを取り扱っています。

さて、こういう商品ですから、やることは当初の目論見通りの投資対象をもち続けていることという、いわゆる導管体の役目に徹することなので、ある意味売ったり買ったりすることでの投資家の方への貢献がない訳ですが、むしろ投資家の方には

「勝手に売ったり買いましたりするなー」


と、願われている、という運用会社にしては不思議な存在ではあります。
言うなれば数年前までやっていた証券化商品を扱う信託銀行と同じ仕事な訳です。

そうすると、当然のことながら運用することで将来に対する見込みなどもち得るはずはないのです。なぜかって?よけいなことは何もしないことが仕事であって将来の予測をたてる仕事ではないからなのです。


でも、日本の金融行政はそういう仕事をどうもお嫌いなようなのです。
いわく、人様の資産を預かる以上、その投資するものに対する全権の責任を負うべきだ、と。
しかし、売買のタイミングの判断や銘柄選択に関して予め書面に記述されていて投資家とそのリスクとリターンに対して同意がなされている運用方法に従うようなパッシブ運用する運用者や管理者に対して、それはその名義において管理保管することであり、資産を自己の判断で取得・処分が許される類いのアクティブ運用のそれの負うべき権限と責任とは一線を書くべきところのはずなのです。なぜか?同じ運用、という言葉で括るものの、運用者にとって、パッシブ運用は器の運用に責任を負う商品であり、アクティブ運用は資産の運用に責任を負う商品であるからです。しかし、今の日本国内の法制度ではそこの棲み分けが全く出来ていないのです。で、そこは、旧来から皆にとって理解出来る、年金のようなアクティブ運用が代表選手として考えられているので、マーケットの1/100 しか占めない我々のような商品には光はあたらないのです。。。

しかも、今回は、そのあたりをわかって一緒に仕事をしているはずの弁護士の方々すら向こう側に回るとは。。。でも、それでいいのか?
ETF だってパッシブだぞ!

いまや ETF は投資家にとって重要な投資ツールの一つになっているのですから
そこにまで旧態依然とした標準を求めて無用な負荷とリスクを求めることは
パッシブ運用の敷居を高くしてこのような商品の育成の妨げになる、ってことに
気づいてほしいものです。

ええ、面倒だから書きたくない、なんて簡単な理由じゃないんですよ。(笑)


ということで、いつになったら日本における信託商品の市場は改善されるのでしょう。。。

で、こうやって現実逃避していつになったら書き上がるんでしょう(苦笑)

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