The Drum and Bass Collection

4/25/2009
(注) この記事は2005年11月10日の記事の再録です。

The Art of Noise の一連の作品をいじる、3つの Collection のうち、
一番難解なもの、もしくは Art of Noise から完全に離れてしまったことで
賛否の乖離の激しいもの、というと、1998年に発表された



になるでしょう。

私自身、これを聞いたのは、この後の 2000年の Art of Noise の復活の
直前に入手して聞いたのですが、その後の作品とも、その前の作品とも
比較したときに、あまりの乖離に一時期全く聞く事すらなくなったほどです。

言い換えるならば、曲のタイトルとそこに持つ自分のイメージと
このアルバムにある曲とを結びつける作業が困難、なのです。
それくらい

「原型を留めない」

Mix になっている、といっても過言ではないでしょう。
それゆえ、「理解出来ない」、「裏切られた」などの酷評すら飛び交うのでしょう。
しかし、そんなにひどいのでしょうか。

正直なところ、Drum and Bass 、別名ジャングルと呼ばれる音楽の骨格は
ハイピッチでパターン化されたドラムセッションによるリズムであり、
その変化が曲のテーマになる、と考えた場合に、AON の代表曲の特徴ある
リズムパターンだけを抽出してプロセスしてループして、ということをしたとしても、
まぁ、確かにDrum and Bass になるんでしょうね。あとはmixer の曲の解釈と
味付け次第。

しかし、この手の Mix で常に驚かされるのが、
「そんな所を持ってくるんだ」
という意外性、であり、その意外性を見つけるにはその曲を深く知らないと
出来ない訳で、このアルバムがその意外性の連続故取っ付きづらいものになっている
反面、それぞれの Mixer の曲に対する愛情の深さでもあるのかもしれません。

実際、ある日を境に、このアルバムは気に入って聞いています。
それは、新しい解釈であり、また、Drum and Bass という音楽への
導入にもなったからです。

上記のリンク先では、各曲の部分ごとに試聴出来ますが、その元ネタからの
乖離を楽しめると、このレビューの意味もあるのかもしれません。


  • Something Always Happens
  • Ode to Don Jose
  • Art of Love
  • Yebo!
  • Opus 4
  • Island
  • Camilla: The Old, Old Story
  • Kiss
  • Eye of a Needle
  • Peter Gunn
  • Crusoe

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