BRICs Watch - November 2006

4/26/2009
(注) この記事は 2006年 12月22日の記事の再録です。

さて、年末もそろそろ押し迫り、日本株も徐々に盛り返してきている中、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
私は、ファンドの立ち上げや、既存のファンドの継続開示でぼろぼろです(苦笑)

とはいえ、そんな中でも毎月のお仕事は手を止めるわけには行きません。
今更ですが、11月の BRICs レポートが完成したのでご覧くださいね。

11月の BRICs 各国の動向は、以前のようなエネルギーや商品市場、米国金利などの外的要因主導ではなく、ファンダメンタル主導の市場の動きを見せている一方、前月に引き続き、ファンドなどの資金流入を背景とした市場参加者の思惑や投機的な動きにも大きく左右される展開が観測されました。

ブラジルレアルは、先の大統領選挙を経て再選した現職の大統領が中央銀行の役員構成をより金利引き下げに積極的な陣容に組み替えるとの見方や、外貨準備残高引き上げのため中央銀行によるドル買いが先行するとの予想から月初より対ドルで下落する展開を見せました。しかしながら、10月に過去9ヶ月で最も多くの海外資金が国内株式市場に流入し、また既存の外債の買い戻しを積極的に行い、さらに月末に貸し出し金利を切り下げることで更なるインフレ抑制策を取るなど、ファンダメンタルとしては継続して安定しております。

ロシアルーブルは、当月も引き続き安定しておりましたが、外貨準備残高は月末まで6週連続で過去最高額を更新し、今年1月から9月までの海外からの投資も前年の同じ時期に比べて3割以上増加し、また国内の主要なエネルギー関連企業の格上げも視野にはいり、またインフレもガソリン価格への上限規制が行われたことが功奏して減速傾向を見せるなど安定したファンダメンタルをみせておりますが、その他方で海外からの資金流入過多であったものが10月に流出過多に反転していることや、国策としてエネルギー関連などの主要産業への介入増大といったネガティブな要素も散見され始めました。

インドルピーは、月の半ばに一旦弱含みの展開を見せましたが、11月を終わってみると月初とほぼ同じ水準にもどしました。4月から9月までの間の海外からの投資が前年度比で2倍になるなど、海外からの投資が継続して増加していることや、株式指数が最高値を更新する中でインフレーションが安定し、また、前四半期において 9.2% という予想以上の経済成長を見せているという、国内環境に対する楽観視が背景になっていると見られております。

中国元は、継続して対ドルで上昇し続け、ペッグ制廃止以降の最高値を 記録し続けております。過熱気味の景気対する抑制策を取る一方で、上海株式指数の高騰や海外からの直接投資の継続的な流入、そして米国高官による米中間の貿易不均衡是正を求める発言とそれに対する中国政府の人民元高容認の観測などが為替相場を押し上げる要素となりました。

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