BRICs Watch -July 2007

4/26/2009
(注) この記事は 2007年8月24日の記事の再録です。

ということで、もうすぐ夏休みが終わろうというのに
やっと 7月のレポートが完成しました。

中旬のうだるような暑さのときにたまたま香港に行ったのですが
そこは噂と異なり、ちょうど台風の通り過ぎたおかげで
東京より過ごしやすい気候だったのですが、それはそれとも
東京が暑すぎるから、なのでしょうか。

ちなみに、店では40°ちかくを記録していたのですが
土産物屋が閉め切って商売する訳にも行かず。。。こまったものです(笑)


しかし、サブプライム問題、ここまで大きくなりましたか。
7月の時点ではまだ持ちこたえられると思ってみていたのですが。。。
さて、来月(今月?)のレポートではどうなることやら。。。


ということで、7月のレポートをどうぞ!


7月の新興市場は、米国の住宅ローン問題による高リスク商品からの回避の影響が見られる展開もあったものの、安定した輸出の増加といった実需面とファンダメンタルズの力強さの両面が海外からの資金流入を引き続きサポートしていることから、対ドル高基調は引き続き堅持されております。その一方、例えばブラジルでのバイオ燃料清算のための環境破壊に対する EU の抗議や、中国での物価上昇がその輸出品価格に転嫁された結果世界的な物価上昇の一因となるなど、これらの国の動向のグローバル化した世界経済への影響が徐々に観測され始めております。

ブラジルレアルは、対ドルで月中に大きく続伸し中国向けの輸出の好調などを受けて23日には7年ぶりの高水準となった一方、前年比で倍以上に積み上がった外貨準備残高により多少緩衝されたものの米国でのサブプライム問題の影響を受けて26日に2006年5月以来の3.4 %下落を見せ、大きく動きのあった市場となりました。前月同様に18日に中央銀行が政策金利を 0.5 % 引き下げて 11.5% にしたものの、食料品を中心とした物価指数の上昇の傾向が見え始めつつあり、今年の予想インフレ率も3.72%に上方修正されました。

ロシアルーブルは、下旬に他の新興国同様対ドル安に転じたものの、月次ベースでみると引き続き対ドル高のトレンドを維持しております。引き続き株式投資目的を主とした資金の流入に付け加え、月初のYukos 社の195億ドルに及ぶ資産売却の一部や州営の石油会社である OAO Rosneft 社などの株式の売却が影響しているものとみられております。しかしながら、個人消費伸び率が前月 14.7%と好調に推移している一方で、引き続き食品価格や消費者物価を押しあげられ、インフレ率も年率 7.8%から 8.5%と増加傾向が高くなってきております。

インドルピーは、海外のファンドによる一日あたりの平均株式取得額が前月比で 3倍に達しSensex が市場最高値となる要因となったように、下旬の米国での住宅ローン問題の影響を受けたものの、引き続き資金流入が好調であることを受けて対ドル高基調にあります。5月の鉱工業生産指数が前年同月比 11.1%上昇と予想以上の減速が見られたものの、今年度の成長率見通しの上方修正やインフレ率の加速気味の上昇を受けて中央銀行は 31日に予想外の預金準備率の引き上げを行いインフレ高進を引き起こしかねない余剰資金の吸収をもくろんでおります。

中国元は、今年の4-6月期の国内総生産伸び率が予想を上回り、過去12年で最高の伸び率だったことを受けて今年の通年の成長率見通しを11.2% に引き上げました。この高成長を記録したことを受けて、インフレ加速になりかねない景気の沈静化を目指して貸出・預金金利を引き上げたこと、また景気抑制の一環として元上昇容認の観測を受けて大幅上昇しました。格付け会社各社も、1兆ドルを越える外貨準備と輸出急増、銀行システムの改善を理由に中国の長期債務格付けの引き上げを行ったことから更なる資本流入も予想されます。

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