BRICs Watch - January 2007
(注) この記事は 2007年2月13日の記事の再録です。
さて、毎月お送りしている BRICs レポートの最新版をお届けいたします。
書いていて思うのですが、昨年はとても商品価格の影響を大きく受けていた
これらの国ですが、昨年末くらいから徐々にその影響に左右されなくなりつつ
ある印象が強いのですが、それぞれの国が外貨準備額の積み立てがかなり大きくなった
ことをはじめとして、国の財政が安定してきているということの現れ、とみるべきなのでしょう。
おかげで書く内容に苦心し始めておりますが(苦笑)
1月の BRICs 各国の動向は、商品価格、特に金や原油価格といった値動きの激しかったものによる影響があまりみられず、この数ヶ月の中では国内情勢を色濃く反映する市場の展開になりました。
ブラジルレアルは、前月からの対ドル高のトレンドをさらに引き継いだ展開を見せました。24日に過去16ヶ月で最も小さい引き下げ幅での金利引き下げを行ったものの、米国金利の安定的な推移と年率およそ3% の国内のインフレ率を勘案しても、比較的高金利を保つレアルへの投資に海外投資家がシフトしていることが大きな原因といえますが、1月はまた、例年より降水量が多かったことから食品や穀物の価格が上昇したことでインフレ率が上昇し、また市場金利も同様の上昇を見せました。
ロシアルーブルは、月初に一旦ドル高に振れた後はほぼ横ばいという展開に終わりました。世界第二位の産油国であり、世界最大のエネルギー輸出国であるロシアにとって、18日に過去19ヶ月で最安値である1バレル 49ドル90セントを付け、その後 56ドル台にまで回復した原油価格の動きは、財政黒字を維持できる状況下でその経済成長に対する影響が少なくなりつつあります。26日には、昨年のインフレ率が目標にまで下がったことを受けて利下げを行いました。
インドルピーは、昨年末来のドル高トレンドが続いております。連日指標となる株式指数である Sensex 指数が過去最高を更新し続け、年率 9% の経済成長が見込まれるインドに対する海外からの投資資金の流入は継続するものと見られ、格付け会社 S&P が当月末にインドの債務格付けを投資適格とされる BB+ に引き上げたことで、その傾向はさらに強まる可能性が高いです。その一方で、国内大手銀行である ICICI 銀行は住宅価格が加熱する兆候が見られるとのことから住宅ローンの抑制を打ち出しております。
中国元は、対ドルで月間ベースで8ヶ月間連続して上昇し続けております。貿易黒字が過去最大にまで拡大しており更なる人民元への上昇圧力が強まるとの見方が広まっております。その一方で、月末に政府高官によって現在の株式市場に対する「バブル」の警戒感が示されたことで株式市場で1年9ヶ月ぶりの反落を見せ、また昨年より継続した不動産投資への規制強化やエネルギー消費量の削減などの環境規制を強化するなど直接的・間接的問わず、成長率のコントロールを図ろうと模索しているようです。
さて、毎月お送りしている BRICs レポートの最新版をお届けいたします。
書いていて思うのですが、昨年はとても商品価格の影響を大きく受けていた
これらの国ですが、昨年末くらいから徐々にその影響に左右されなくなりつつ
ある印象が強いのですが、それぞれの国が外貨準備額の積み立てがかなり大きくなった
ことをはじめとして、国の財政が安定してきているということの現れ、とみるべきなのでしょう。
おかげで書く内容に苦心し始めておりますが(苦笑)
1月の BRICs 各国の動向は、商品価格、特に金や原油価格といった値動きの激しかったものによる影響があまりみられず、この数ヶ月の中では国内情勢を色濃く反映する市場の展開になりました。
ブラジルレアルは、前月からの対ドル高のトレンドをさらに引き継いだ展開を見せました。24日に過去16ヶ月で最も小さい引き下げ幅での金利引き下げを行ったものの、米国金利の安定的な推移と年率およそ3% の国内のインフレ率を勘案しても、比較的高金利を保つレアルへの投資に海外投資家がシフトしていることが大きな原因といえますが、1月はまた、例年より降水量が多かったことから食品や穀物の価格が上昇したことでインフレ率が上昇し、また市場金利も同様の上昇を見せました。
ロシアルーブルは、月初に一旦ドル高に振れた後はほぼ横ばいという展開に終わりました。世界第二位の産油国であり、世界最大のエネルギー輸出国であるロシアにとって、18日に過去19ヶ月で最安値である1バレル 49ドル90セントを付け、その後 56ドル台にまで回復した原油価格の動きは、財政黒字を維持できる状況下でその経済成長に対する影響が少なくなりつつあります。26日には、昨年のインフレ率が目標にまで下がったことを受けて利下げを行いました。
インドルピーは、昨年末来のドル高トレンドが続いております。連日指標となる株式指数である Sensex 指数が過去最高を更新し続け、年率 9% の経済成長が見込まれるインドに対する海外からの投資資金の流入は継続するものと見られ、格付け会社 S&P が当月末にインドの債務格付けを投資適格とされる BB+ に引き上げたことで、その傾向はさらに強まる可能性が高いです。その一方で、国内大手銀行である ICICI 銀行は住宅価格が加熱する兆候が見られるとのことから住宅ローンの抑制を打ち出しております。
中国元は、対ドルで月間ベースで8ヶ月間連続して上昇し続けております。貿易黒字が過去最大にまで拡大しており更なる人民元への上昇圧力が強まるとの見方が広まっております。その一方で、月末に政府高官によって現在の株式市場に対する「バブル」の警戒感が示されたことで株式市場で1年9ヶ月ぶりの反落を見せ、また昨年より継続した不動産投資への規制強化やエネルギー消費量の削減などの環境規制を強化するなど直接的・間接的問わず、成長率のコントロールを図ろうと模索しているようです。
0 件のコメント:
コメントを投稿