騒音の芸術は、時代の波に乗って。。。

4/24/2009
(注)この記事は2005年9月17日の記事の再録です。

Art of Noise が1989年に前作の Below the waste でその活動を止めたのち、
以前ご紹介した 1990年の The Ambient Collection が、完璧に J.J. や Anne の
手から離れた形の作品として登場して以来、その 2000年における再結成に
いたるまで、そのエッセンスだけが表に現れる事になったのです。

実際、the art of ... series と認識された、この一連のコンピレーション群、
90年代を明らかに象徴する物になったのです。

今回紹介する



The FON Mixes は、1991年の発表ですが、その名の通り、
当時のブリープのメッカとされていた、 Sheffield の F.O.N. スタジオで
すべての曲がremixされたのです。

しかもremix に携わったのが、
The Prodigy (rave / hardcoreで有名)
Graham Massey (bleep では欠かせないバンド、 808 states のコアメンバーの一人)
Sweet Exorcist (bleep の開祖)
Robert Gordon (当時イギリスで売れっ子ミキサー)
Mark Brydon (Boy Georgeとの共作で有名)
Carl Cox (当時誰もしなかった、3 Dex、ターンテーブル3つをコントロールしたトップ DJ)
Youth (元 Killing Joke のベーシストで、前作のThe Ambient Collection のremixer)
などなど、当時のイギリスのDJ/クラブシーンを騒がせた人たちばかり。

で、実際、この中からのシングルカット、
Instrument of Darkness (all of us are one people)
はヒットチャートにも顔を出したくらいでした。
ちなみに、この曲は、今聞き直すととっても Prodigy してます(笑)

全般的にいうと、元の曲の原型はどれもこれも留めてません。
しかし、そのモチーフやコンセプトを柱に再構成した、という意味で、
テンポのある 90年代らしい作りの曲が集まった、という感があります。
ちなみに、テンポある、というのは、一つの曲だけ除いてです。
Youth が自分でremix した Art of Love を回転数を微妙に落として
敢えて間延び感を感じさせる作りの Art of Slow Love という曲、
案外侮れません。こういうのが、ハイスピードでテンションをあげ続ける
ダンスフロアーの横にある、ペースを落とさせるための音楽、
chill out なのかもしれませんね。
この後の drum'n'base と比べると、当初は原曲のエッセンスだけは残っていた
こちらの方が、取っ付きやすいという感覚が強いですね。

ちなみに、アルバムの写真のスリーブですが、これは97年以降のものらしく、
私が持っているものはなんかどことなくのんびりしたドラゴン、って感じです。

  • Instruments of Darkness (all of us are one people): The prodigy mix
  • Yebo (Interlude 1): A Mark Gamble Mix
  • Roller 10 : The Rhythmatic mix
  • Back to Backbeat : The Robert Gordon mix
  • Shade of Paranoimia : The Carl Cox mix
  • Ode to a D.J. (Interlude 2) : A Mark Gamble mix
  • Catwalk : The Ground mix
  • Dragnet and Peter Gunn have a day at the races (Interlude 3) : A Mark Gamble mix
  • Legs : The Graham Massey mix
  • L.E.F. : The Mark Brydon mix
  • I of the needled : The Sweet Exorcist mix
  • Crusoe : The LFO mix
  • The Art of Slow Love : Compiled, Remixed and Additional Production by Youth (slow concept by Phil Barber)
  • No sun (Interlude 4) : A Mark Gamble mix
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