BRICs Watch -May 2007
(注) この記事は 2007年 6月17日の記事の再録です。
こんにちは。
かろうじて毎月かいております、このBRICs Watch。
海外の新興国のことを見つつ、日本以外への投資のリスクを取ると
それなりのリターンもあるんだなぁ、とかいている本人が思ってしまう
のにどうしてもそのリスクが取れないでおります(苦笑)
そんな中,最近、post BRICs ということで
VISTA (Vietnam, Indonasia, South Africa, Turkey, Argentina)
とか、next 11 とか言われているんですね。
そういうファンドも出てきつつありますし。。。
そんなファンドを設定されてレポート書きが廻ってきたら、
自分でちゃんと廻せるんだろうか、とちょっとドキドキしつつ
新しいファンドの設定のお手伝いをしてる日々です。。
ということで、そろそろウォッチし始めて一年半が立ちつつある
BRICs ですが、もはやトレンドがものを言うステージになっているの
かもしれません。。。
国際金融協会(IIF) によると、新興国市場への海外からの投資資金が2007年に 4690億ドル (およそ56兆円)に達すると予想され、国内経済や不動産投資の過熱や通貨価値の上昇に伴うコスト高などによる弊害が散見されつつある中でも、5月のBRICs 各国の対ドルレートは引き続き過去数ヶ月のトレンドを保ちながら、堅調な動きを見せております。
ブラジルレアルは、15日には1ドル2レアルを突破し、さらに22日には2001年1月以来の1ドル 1.9329レアルを記録し、年初以来で既に10%以上 の上昇を見せております。4月にインフレが減速しているにもかかわらず、引き続き商品相場の上昇を受けて大豆やオレンジジュース、鉄鉱石などの輸出が過去最高となるなど堅調な貿易黒字を維持し、さらなる景気の拡大が見込まれる中で、16日に格付け会社がブラジルの長期ソブリン格付けを「BB」から「BB+」に引き上げ、投資適格水準まであと一段階に迫ったことで、高金利を求める資金の流入はしばらく続きそうです。
ロシアルーブルは、外貨・金準備残高を 4,000億ドルを超える水準にまで積み上げ、また、ロシア中銀が年初に予想していた一年間での外国資本流入量であった400億ドルを既に上回るペースで流入していることなどから、引き続き安定したトレンドでの為替相場を形成しております。2007年1月から4月までの貿易黒字は、この期間の平均原油価格の下落と前年比 41% に上る輸入により前年同時期に比べて22%減少しましたが、その一方でロシア国内の消費拡大を狙って世界的な小売業者の進出がすすむなど、商業不動産の価格の高騰も観測され始めております。
インドルピーは、年初から既に 9% 以上とアジアの中で最も高い伸び率を見せており、29日には過去9年での最高値を記録するなど、引き続き月次ベースで3ヶ月連続で対ドル高で続伸しております。3月31日に終了した2006年度での経済成長率が年率 9.4%と1989年以来の高い伸び率を示す一方、5月のインフレ率も 5.06% に減速していることから経済の安定性と成長率の高さによって海外からの資本の流入が引き続きおこなれているものと見られています。さらに、3月31日締めの2006年度の財政赤字も好況による税収の増加により予想を下回る水準に押さえ、将来の金利圧力を軽減することになります。
中国元は、30日にエマージング市場に再度大きく影響を与えた株式取引の印紙税の引き上げに伴い3ヶ月ぶりの株式市場の急落を招き、一日で19兆円以上が失われたものの、対ドル相場にはほとんど影響を与えず、月次ベースでは続伸し、年初来で 2.1% 高、ペッグ制廃止後で8.2%高となりました。当局の発表で国内の証券取引口座数が1億件を越え、新たな投資家が株式市場に殺到して株式市場を支えている中で、インフレ率の上昇や国内固定資産投資が今年の1-4月期で前年同期の25% 超の伸び率を見せ、為替相場での投機的な資金の動きを押さえたい政府当局の思惑が見え隠れしているものの、一方的なトレンドで動いております。
こんにちは。
かろうじて毎月かいております、このBRICs Watch。
海外の新興国のことを見つつ、日本以外への投資のリスクを取ると
それなりのリターンもあるんだなぁ、とかいている本人が思ってしまう
のにどうしてもそのリスクが取れないでおります(苦笑)
そんな中,最近、post BRICs ということで
VISTA (Vietnam, Indonasia, South Africa, Turkey, Argentina)
とか、next 11 とか言われているんですね。
そういうファンドも出てきつつありますし。。。
そんなファンドを設定されてレポート書きが廻ってきたら、
自分でちゃんと廻せるんだろうか、とちょっとドキドキしつつ
新しいファンドの設定のお手伝いをしてる日々です。。
ということで、そろそろウォッチし始めて一年半が立ちつつある
BRICs ですが、もはやトレンドがものを言うステージになっているの
かもしれません。。。
国際金融協会(IIF) によると、新興国市場への海外からの投資資金が2007年に 4690億ドル (およそ56兆円)に達すると予想され、国内経済や不動産投資の過熱や通貨価値の上昇に伴うコスト高などによる弊害が散見されつつある中でも、5月のBRICs 各国の対ドルレートは引き続き過去数ヶ月のトレンドを保ちながら、堅調な動きを見せております。
ブラジルレアルは、15日には1ドル2レアルを突破し、さらに22日には2001年1月以来の1ドル 1.9329レアルを記録し、年初以来で既に10%以上 の上昇を見せております。4月にインフレが減速しているにもかかわらず、引き続き商品相場の上昇を受けて大豆やオレンジジュース、鉄鉱石などの輸出が過去最高となるなど堅調な貿易黒字を維持し、さらなる景気の拡大が見込まれる中で、16日に格付け会社がブラジルの長期ソブリン格付けを「BB」から「BB+」に引き上げ、投資適格水準まであと一段階に迫ったことで、高金利を求める資金の流入はしばらく続きそうです。
ロシアルーブルは、外貨・金準備残高を 4,000億ドルを超える水準にまで積み上げ、また、ロシア中銀が年初に予想していた一年間での外国資本流入量であった400億ドルを既に上回るペースで流入していることなどから、引き続き安定したトレンドでの為替相場を形成しております。2007年1月から4月までの貿易黒字は、この期間の平均原油価格の下落と前年比 41% に上る輸入により前年同時期に比べて22%減少しましたが、その一方でロシア国内の消費拡大を狙って世界的な小売業者の進出がすすむなど、商業不動産の価格の高騰も観測され始めております。
インドルピーは、年初から既に 9% 以上とアジアの中で最も高い伸び率を見せており、29日には過去9年での最高値を記録するなど、引き続き月次ベースで3ヶ月連続で対ドル高で続伸しております。3月31日に終了した2006年度での経済成長率が年率 9.4%と1989年以来の高い伸び率を示す一方、5月のインフレ率も 5.06% に減速していることから経済の安定性と成長率の高さによって海外からの資本の流入が引き続きおこなれているものと見られています。さらに、3月31日締めの2006年度の財政赤字も好況による税収の増加により予想を下回る水準に押さえ、将来の金利圧力を軽減することになります。
中国元は、30日にエマージング市場に再度大きく影響を与えた株式取引の印紙税の引き上げに伴い3ヶ月ぶりの株式市場の急落を招き、一日で19兆円以上が失われたものの、対ドル相場にはほとんど影響を与えず、月次ベースでは続伸し、年初来で 2.1% 高、ペッグ制廃止後で8.2%高となりました。当局の発表で国内の証券取引口座数が1億件を越え、新たな投資家が株式市場に殺到して株式市場を支えている中で、インフレ率の上昇や国内固定資産投資が今年の1-4月期で前年同期の25% 超の伸び率を見せ、為替相場での投機的な資金の動きを押さえたい政府当局の思惑が見え隠れしているものの、一方的なトレンドで動いております。
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