EU Directive?

ということで、実はただいま自宅療養中です(苦笑)
このところの諸々の疲れがたまったのか週末から熱が出て
(といっても、37度を超えず(といっても、平熱35度の私にはきつい)
なので世界中ではやっているあれではなく)、あとは鼻とちょっとした咳、
それと肩と鼠頸部のリンパに痛みを感じる、という、私の風邪の引きはじめの典型
ではあるのですが、今回は回復にちょっと時間がかかっているのは疲労の蓄積からか
それとも寄る年波には勝てないのか(苦笑)

ということで、遅ればせながら、過日のヨーロッパ旅行を振り返ろうかと。

最初はロンドンでしたが、まぁ、いつものように日曜の午後に到着して
時差を調整すべく街を歩いて夕食を探すも、パブは日曜の夕方には食べ物を出さないので
レストランに飛び込もうか、一人だしやめようか、と常にhesitate しながら歩き回るのですが
今回は Soho のあたりを歩いていたら。。。Soho のあたりはいわずと知れたゲイの世界。
Soho の公園で夕方の日差しを楽しむ人たちの中で、衝撃的なキスシーンの数々 orz
まだまだ私も人生経験まだまだ、と思いました(意味不明)

といいつつ、ロンドンは、前回来たときのような金融危機のあおりを受けての悲壮感が
少しずつ払拭されたような感が出てきました。それこそ、オリンピックに向けて街が
再生されはじめたような感じ、と言うべきでしょうか。

とはいえ、不動産はまだまだ(おかげでホテルの宿泊費も助かるのですが)というところで
まだ不安定にも見えるロンドンでした。


その次に訪れたのがダブリンです。
ダブリンには一年ぶりでした。

ファンドの組成を行うにあたって、どの国でファンドを作るか、ということが
(税制などの)全体の経済効果に大きく影響することがある一方で、
その国のファンドを投資家のいる国に持ち込めるか、という問題も今後顕在化しそうと
いうことで、現在主にケイマン諸島でファンドを設定しているのを複数の国で設定が
出来るようにしておきたい、というところでその可能性を探りたいという私の思惑が
あって昨年に引き続いて訪れたのです。
が、今回はこのところヨーロッパのファンド関係者の間で注目されている
"EU Directive" の問題について現地の関係者と情報交換したい、というパートナーとの
二人旅でした。しかも、ホテルから何から、パートナーの主導(笑)

ちなみに、EU Directive と言うのは、以前からヘッジファンドなどの規制の外のファンドに
対して EU の当局が規制を掛けよう、ということで先頃出たその草案を指しています。
もともと、EU には UCITS と呼ばれる"Undertakings for Collective Investment in Transferable
Securities Directive" というEUのある国でこれに基づく認可/承認を受けた投資信託は
EUの他の国で改めて認可を受けずとも販売が可能になるという、いわばEU圏内の
共通認可条件、と言うものがあります。また、当然のことながら、アイルランドなどでは
日本専用ファンドのような自国の外で販売される(non-UCITS な)投資信託等のファンドの
認可も行っている一方で、ジャージー島のようなオフショアで設定されたファンドを
UK やドイツ等に持ち込む事も可能、なので、問題はこの EU Directive がどこで何を
どう規制するのか、というのが論点の一つなのです。

EU圏内で設定された non-UCITS ファンド、だけとしてもアイルランドやルクセンブルクの
ような金融立国にとっては、US や日本のような市場での競争力をそがれるだけに終わる
可能性がある一方で、では、EU圏に限らない場合には、といえば、EUによる過干渉ともなり
また、EU圏の外からEUに持ち込む場合、とすれば保護貿易主義の延長となる
と言う意味でメリットがないはずなのですが、アメリカですら共産主義的アプローチで
自国の産業の保護に入る今時ですから、過度な規制による金融の悪者を取り締まる、
という図は今年後半以降に予定されている EU各国の選挙のアピールにはもってこい
というのが、今回の政治家主導のEU Directive の裏ではないか、という見方。
そりゃー、流動性がまだある hedge funds とほとんどない private equity と venture capital
を一緒くたに取り締まろうってのはみんな怒ります。
アイルランドも、この金融危機でファンド設定国として、オンショアであることで
オフショアよりも「安定して見える」ことを武器にさらに誘致しようとしていましたが
これはさすがに行き過ぎ、とみている部分もあるようです。

閑話休題。
ダブリンは、ちょうど観光シーズンということで観光客に混ざって(くー)入国でしたので
non EUの入国審査は長蛇の列。しかも、いつものように滞在予定だけしか入国許可はもらえず。
しかし、ダブリンはロンドン同様いい天気でした。
そんな昼下がりに空港から直行したのが今回滞在するホテルなのです。
(続く)

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