BRICs Watch -October 2007

4/26/2009
(注) この記事は 2007年11月28日の記事の再録です。

ということで、月末のお楽しみ(苦笑)、BRICs レポートです。

しかし、今月は結構おばかな旅行をしてしまいました。

最初は香港の出張の足で、深夜に親戚のいるセブ島に飛び、そのままゴルフをし、
食事して飲んでマッサージして東京に戻るというもの。セブでの滞在時間は 27時間(苦笑)

もう一つは、取引先の社長さんがご結婚されるというのでそのお祝いに向かったのがハワイ。
うまくやれば(?)半分で済んだかもしれませんが、滞在時間は 48時間。
その間、結婚式に出席するためのアロハシャツとちょこちょことしたおみやげの
買い物をし、珍しくプールサイドで寝転がってぼーっとし、適当にご飯食べてよく寝て、
と、48時間にしては結構リラックスしたかもしれません(苦笑)

世界は小さくなったのか、それとも私がせっかちになっているのか。。。

さて、せっかちなのは金融市場も同じことで(そうきたか(笑))
国内の様々な要因だけで動かず、海外の動向すら市場を動かす要因にして
逐次反応するのは、日本のみならずエマージング市場も世界中のダイナミズムの
中で動いているから、なのかも知れませんが、そう思うと、案外自国のことだけで
物事が完結し得る、アメリカという国は、その意味ではグローバル化の世の中で
逆行しているのかもしれません(笑)

と、ハワイのビーチで、群れてる日本人観光客の集団を眺めつつ横で悠然と
過ごすアメリカ人観光客をみて感じてしまいました(笑)

ということで、10月のレポートです。
この月は、市場としては単調な右肩上がりではあるのですが、ある意味では
クライマックスに近づきつつあるように感じるのは私だけでしょうか。。。


10月の新興市場は、サブプライム問題が一段落してリスク資金がエマージング市場に再び流れ出しています。各国の金融市場の力強い動きが海外資金を吸収しさらに高進する一方、国内のインフレ上昇のリスクを顕著なものにし、他方で景気が減速し切り下げの予想される米国の金利との金利差の動向がさらに各国の金融政策の舵取りを難しいものにしております。

ブラジルレアルは、2000年4月以来 7年ぶりの対ドル高水準になりました。月次ベースで 3.4% 、年初からでみても22% の上昇となりましたが、この一つの要因として海外投資家による株や債券などのブラジル国内資産の購入があげられます。サンパウロ証券取引所での今年の IPO の凡そ 74% 、額にして400億レアル(228億米ドル) 相当の新規公開株が海外投資家に取得されています。一方、前月に3年ぶりの高水準となる月次上昇率を記録したインフレも、その指標となる IGP-M 指数が世界的な商品価格の上昇や食料品物価指数などの好調を背景に引き続き押し上げられています。

ロシアルーブルは、8月以降のサブプライム問題の影響で銀行の流動性危機の疑いがあったものの、4,340億ドルを上回る外貨・金準備残高と銀行に対する預金準備率を引き下げたことなどでこの危機を乗り切りました。しかしながら、原油や天然ガスの外貨収益が国内の平均賃金を引き上げ、世界的な食料価格の上昇も手伝って、10月の一ヶ月だけで 1.6% 近い小売価格の上昇を引き起こすなど、10%を越えるインフレ上昇懸念が強まった一方で、内需が拡大したにより輸入が大幅に拡大したことから貿易黒字が減少しました。

インドルピーは、株式市場の指標となるSensex 指数が、17日に海外投資家が匿名でインド株の取得を行うことに規制をするとの方針を打ち出したことから 10% 安となったものの、月を終える頃には月次ベースで4年ぶりとなる大幅高を見せ、また一ヶ月で前月比で 6倍となる 81億米ドルに及ぶ海外ファンド株式取得があったことなどから、9年半ぶりの対ドル高水準での取引で10月を終えました。その一方,国内のインフレ率は過去5年で最も低い水準となる 3%を推移しています。

中国元は、ペッグ制廃止後初めて1米ドル= 7.5元を上回り、5月以来の最大の上げ幅となる月次ベースで 0.58% 上昇しました。9月の中国の貿易黒字は 239億ドルと拡大し、また国外からの投資向けの資金の流入も市場を押し上げる要因となり、年初からの9ヶ月間の都市部の固定資産投資も26.4%増と既に 06年の通年を上回る一方で、株式市場の時価総額は今年に入り 2.5兆ドル増加しております。第三四半期の GDP伸び率が 11.5%と三期連続して11%を超え、インフレ率も 9月単月で 6.2% であったことから、更なる対ドル高と利上げの必要性が高まりつつあります。

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