BRICs Watch - December 2006

4/26/2009
(注) この記事は 2007年1月21日の記事の再録です。

さて、今年最初の記事となってしまいました。
本当にペースが落ちてしまって申し訳ないなぁ、と思いつつも、
年々1月を毎日過ごしていくのが大変だなぁ、と思うのは
やっぱり年の性なのでしょうか。。。

なんにせよ、表題のレポート、やっと終わりました。
どうぞ!

12月の BRICs 各国の動向は、19日にタイの海外投資家に対する通貨取引規制の突然の解除のニュースに新興市場株式が大きく動いたものの、全般的には引き続きファンダメンタル主導、特に改善されたファンダメンタルを反映した市場の動きを見せました。
ブラジルレアルは、前月末からの対ドル高のトレンドを引き継いだ展開を見せました。11月中の海外からの投資も26億ドルを越えましたが、その要因となった年率3% にまで押し下げられたインフレの減速感がさらに債券のイールドカーブを押し下げ、また失業率が過去10ヶ月で最低レベルに到達するなど引き続きファンダメンタルは好調です。1月には更なる金利引き下げが予想されておりますが、市場関係者の間ではその引き下げ幅の減少も予想されていることから金利政策の転換点が近づいているとの見方が出ております。
ロシアルーブルは、当月も引き続きあまり大きな動きもなく安定しておりました。外貨準備残高は継続して過去最高額を更新しつづけ、また年初からの10ヶ月での貿易黒字が20% 増加するなど、実需からの資金流入が引き続き増加していること、また2006年の経済成長率が 6.8% と予想を上回るペースである一方、11月にガソリン価格への上限規制が行われたことが奏功してインフレが減速したことが観測されるなど、引き続ファンダメンタルの安定性をみせております。
インドルピーは、11月の半ばからの対ドルで上昇基調を引き続き展開しました。引き続き株式指数が最高値を更新する中で、2006年一年間で107億ドル相当額の国内株式を海外投資家が購入し、12月だけでも国内最大の ICICI銀行が10億ドルの借り入れを円建て行い、複数の世界最大規模の製鉄会社が 100億ドル規模の製鉄工場を造るなどの資金流入が引き続き増加していることがその要因としてあげられます。2007年にはその成長率が中国を上回るとの公算もあり、引き続き資金流入が続くものと思われます。
中国元は、引き続き対ドルで上昇し続け、ペッグ制廃止以降の最高値を記録し続けております。11月のマネーサプライ(M2)が前年同月比で16.8% 増に減速するなど景気抑制策が奏功する中で、上海・深セン300指数と上海総合指数が最高値を記録、一年で121% の上昇を見せ、また1月から11月までの海外からの直接投資も543億ドルと前年同期比2.1%増、と資金流入およびそれに伴う対ドルの上昇の素地があるものの、市場の統制が当局に大きく委ねられていることから市場を動かしたものは引き続き当局筋による発言報道といったものでした。

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