イギリスの医療保険制度って。。。

4/27/2009
(注) この記事は 2008年 5月30日の記事の再録です。

お気づきの方もいらっしゃるかと思うのですが、
ジャージー島にいったりすることもあるので
ついぞ UK 2008 のブログの登録をさせていただきました。

でも、このひと月で書いたのは UKどころか BRICs だけ。
しかも、今度出張にいく予定だったのが一ヶ月延期で HKどまり(苦笑)
せっかくクリケットの試合が見られると思ったのに。。。

ということで、今の仕事でちょっと調べることになった
イギリスの医療保険制度について簡単にまとめてみることにしました。

さて、その前に、慣れ親しんだ日本の場合。
大きく分けると、公的保険と私的保険の二つに分かれて
公的保険というと、健康保険、という形でたいていの人が
加入しているかと思います。

大企業なら会社の、
中小企業なら政府管轄の
自営業や無職なら国の

それぞれの健康保険に加入して(もしくは扶養者が加入して)
それぞれの年収に応じた保険料を支払うことで、医療機関で
診察を受ける、入院をする、治療を受ける、といったときに
その保険がそれらの医療費の一部を負担してくれる、というものです。

ポイントとしては、医療機関は(マッサージとか鍼灸や骨接ぎの一部を除けば)
基本的には国内ならどこにいっても同じく医療費の一部の負担をしてもらえる
ということです。

私的保険というと、損害保険会社が提供しているような
がん等の特定疾患の際の入院費用等の負担をするような商品
もしくは、生命保険会社が提供しているような定期保険の
医療特約、というかたちが一般的なのかと思われます。
# すみません、この点は実はこれから勉強する必要があるのですが。。。

さて、英国の場合には。。。

英国の医療保険制度は、日本に近いようで、公的保険で国民全部をカバーし
それ以上のカバーを求める人が私的保険にはいる、という感じのようです。

ただし、公的保険は、NHS (National health Service) といってイギリス政府の
運営する健康保険制度があり、年収に応じた保険料を支払うと、原則医療費無料で
治療が受けられる、という制度なのです。国民だけでなく、1年以上滞在する
外国人もその恩恵に預かれるようなのですが、どうもそこにたどり着くまでには
長い道のりのようなのです。


まず、GP (General Practitioner)と呼ばれる、いわゆるホームドクターに
あらかじめ登録をして、病気になったらまずこのGPに見てもらうことになります。
そして、このホームドクターの診断結果で、紹介状を書いてもらって専門の
しかも、NHS病院にいってみてもらう、というプロセスを踏む必要があるようです。

しかしながら、医療費はただ、薬代も一定額に収まるものの、
NHS病院は予約で一杯で、手術ともなると、2-3ヶ月待ちのウェイティング
リストに登録することになるので、見てもらうまでに時間がかかりすぎる
というのがよく聞かれます。

言い換えると、お金払ってでも出来るだけ早く専門医にかかりたい、という
人は、私的医療機関にいって、プライベート診療を受けることになりますが、
そうなると医療費は全額自己負担。

ということで、私的医療保険に求められる要素は
私的医療機関での診察や治療を医療費負担を減らす形で
提供するもの、というところです。
なので、私的医療保険では、私的医療機関のネットワークを作り
医療費負担をする、などのサービスを提供しているようなのです。


さて、なぜ私が英国に住んだ事もなく、また住む予定もないのに
こんな事を調べたか。今の会社で
「イギリスの本社で提供している福利厚生と同等のものを準備せよ」
と言われた中に私的医療保険の提供、というのがあって
「なんじゃこりゃ?」
と聞いたことが事の始まり。

さて、国の制度の違い(既にどの医療機関でも普通に治療を受ける事は出来るけど
さすがに長い行列の途中に割り込めない)をどうやって吸収すればいいのか、頭の痛い事が
始まるのはこれからです(苦笑)

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